“唇や性器に小さな水ぶくれ・ピリピリ”…それ、ヘルペスかもしれません。 一度感染すると体内に潜むウイルスですが、決して珍しい病気ではなく、症状が出た際にきちんと治療すればコントロールできます。一人で悩まず、まずはご相談ください。
前駆症状(違和感やピリピリ感)〜発症24時間以内に治療を始めると症状の短期化が期待できます。できるだけお早めの受診をお勧めします。当院では、専門医による丁寧な視診で診断し、当日から内服薬の処方が可能です。
この記事でわかること
- 不安なあなたへ、まずお伝えしたいこと
- ヘルペスの具体的な症状と受診の目安
- 当院の診察・検査について
- ヘルペスの治療法
- 性行為・キス・生活の目安
- 費用について
- 妊娠中・授乳中の方、目の症状がある方へ
- 当院の特徴
- よくあるご質問
- 参考文献
不安なあなたへ、まずお伝えしたいこと
- 治療の基本は内服薬です。塗り薬だけの治療は効果が限定的です。
- 経験豊富な医師による視診で診断します。ヘルペスの特徴的な症状から、多くの場合、検査なしで診断・治療開始が可能です。
- 症状や病変がある間は、性行為やディープキスは控えるようにしましょう。
- 再発を繰り返す方には、症状を抑える「抑制療法」という選択肢もあります。
こんな症状はヘルペスかも(症状と受診の目安)
口唇・口周り(口唇ヘルペス)
ピリピリとした違和感の後に小さな水ぶくれができ、かさぶたになって治るのが典型的な経過です。早期の内服治療が有効です。
- よくある部位:唇の縁、口角、鼻の下など
- うつりやすい時期:水ぶくれや、それが破れてびらん(ただれ)になっている時期は、接触や唾液で感染しやすいため注意が必要です。
- 受診の目安:初めて症状が出た/痛みや発熱がつらい/年に何度も繰り返す
性器(性器ヘルペス)
性器や肛門の周りに、痛みを伴う水ぶくれやびらん(ただれ)ができます。症状があれば早めに受診し、当日中に内服治療を開始しましょう。
- 鑑別が必要な疾患:梅毒の潰瘍、毛嚢炎、カンジダによる亀裂など、似た症状を示す病気があります。ご自身での判断は難しいため、専門医の診断が重要です。
- うつりやすい時期:水ぶくれ・びらん(ただれ)がある時期は、性行為(オーラルセックスを含む)で感染するリスクが非常に高いです。
- 受診の目安:初めて症状が出た/排尿時や歩行時に激しい痛みがある/年に何度も繰り返す
※HSV-1/HSV-2のウイルス型によらず、口唇・性器のどちらにも発症する可能性があります。基本的な治療法は同じです。
当院の診察・検査について
当院では、経験豊富な医師が丁寧な視診で診断を行います。ヘルペスに特徴的な症状が出ている場合は、多くの場合、その日のうちに診断が確定し、すぐにお薬を処方できます。
- 視診による診断:ヘルペスの水ぶくれやびらん(ただれ)は非常に特徴的です。医師が診察することで、ほとんどの場合、診断が可能です。
- 確定診断のための検査:診断が難しい非典型的な症状の場合や、ご希望がある場合には、病変部をぬぐって調べるPCR検査が可能な連携医療機関をご紹介することも可能です。
- 他の性感染症の鑑別:症状によっては、梅毒など他の性感染症の可能性も考慮し、必要なご案内をいたします。
ヘルペスの治療法(内服が基本/最新の治療法も選択可)
前駆症状〜発症早期に抗ウイルス薬の内服を開始するのが最も効果的です。外用薬(塗り薬)だけでは効果が限定的です。頻繁に再発する方には、症状を抑える「抑制療法」や、いざという時の「お守り薬」もご提案できます。
- 症状が出た時の治療:前駆症状(ピリピリ感など)〜発症24時間以内の内服開始が理想です(遅れても効果はありますので、気づいた時点でご相談ください)。
- 再発を抑える治療(抑制療法):再発を繰り返す方向けに、毎日お薬を内服することで症状を抑え、パートナーへの感染リスクも低減させます。
- 再発した時のお守り薬(PIT):「ピリッとしたらすぐ飲めるように」事前にお薬を処方する治療法です。2023年に承認されたアメナメビルは、再発の兆候を感じてから6時間以内に1回飲むだけで効果が期待できる新しい選択肢です。
性行為・キス・生活の目安
症状が出ている間はパートナーへの感染を防ぐ行動が大切です。コンドームはリスクを減らしますが、完全ではありません。
- 性行為・キス:唇や性器に症状(水ぶくれ、ただれ)や前駆症状(ピリピリ感など)がある間は、性行為(オーラルセックスを含む)やディープキスは避けましょう。症状が完全になくなってから再開してください。
- 日常生活:
- 入浴・運動:体調に問題がなければ可能ですが、患部は優しく洗い、清潔と乾燥を心がけましょう。
- タオル・食器の共有:症状が出ている間は、念のためタオルや食器の共有を避けるのが賢明です。
- 口紅・髭剃り:患部への刺激となるため、治癒するまでは避けましょう。
費用について(税込)
要約:当院では、診察からお薬の処方まで、分かりやすい料金体系を心がけております。ホームページに記載の金額以外に追加費用はかかりません。
- 診察料(初診・再診):4,500円
- お薬代(初発時):7,980円
- お薬代(再発時):4,480円
- 再発抑制療法(1か月分のお薬代):13,440円
お支払い方法:現金/各種クレジットカード/電子マネー/QRコード決済に対応しております。
妊娠中・授乳中の方、目の症状がある方へ
妊娠・授乳中の方へ
産婦人科と連携し、安全に治療を進めることが可能です。特に出産時に症状があると産道感染のリスクがあるため、妊娠中にヘルペスが疑われる場合は、必ずかかりつけの産婦人科医と当院にご相談ください。
「目のヘルペス」について(重要)
目の痛み、充血、かすみ、まぶしく感じるなどの症状がある場合、それは「角膜ヘルペス」の可能性があり、眼科の専門領域です。自己判断で治療を続けると視力低下のリスクがあります。目の症状がある場合は、直ちに眼科を受診してください。当院で診察の際に目の症状が疑われた場合も、速やかに眼科をご案内します。
当院の特徴
要約:お忙しいあなたのために。24時間オンライン予約・当日診察・当日処方。恵比寿駅すぐの好立地で、プライバシーに配慮した空間で診察します。
- 完全予約制で待ち時間なし
- 他の患者様と顔を合わせにくい院内設計
- 問診は個室で実施
- LINEでいつでも無料相談
よくあるご質問
ヘルペスとは何ですか?
単純ヘルペスウイルス1型または2型の感染によって、口唇や性器などに痛みを伴う小さな水ぶくれができる病気です。一度感染するとウイルスは体内の神経に潜伏し、疲れやストレスなどをきっかけに再発することがあります。早期の内服治療が有効です。
うつるのはいつですか?
症状(水ぶくれ、ただれ)や前駆症状(ピリピリ感など)がある間は、接触によって感染するリスクが非常に高いです。症状が完全に治まるまでは、性行為、ディープキス、タオルや食器の共有は避けてください。
市販薬だけで治せますか?
市販されているのは塗り薬が中心ですが、効果は限定的です。特に初発の場合や症状が強い場合は、医療機関で処方される内服薬での治療が第一選択となります。
ヘルペスは自然に治りますか?放置するとどうなりますか?
軽い症状であれば自然に治ることもありますが、特に初発は重症化しやすく、排尿困難などに至るケースもあります。また、治療が遅れると治癒までの期間が長引く可能性があります。早期に抗ウイルス薬で治療することをお勧めします。
パートナーにうつしてしまったかもしれません。どうすれば良いですか?
まずはご自身の症状をきちんと治療することが大切です。その上で、パートナーの方にも症状がないか確認し、もし症状があれば一緒に受診されることをお勧めします。当院ではカップルでのご相談も可能です。
診察は痛いですか?
診察は症状のある部分を見る「視診」が基本ですので、痛みはありません。治療も主にお薬を飲むこと(内服治療)ですので、ご安心ください。
参考文献
- 日本皮膚科学会ガイドライン. 単純ヘルペス診療ガイドライン 2017.
- Centers for Disease Control and Prevention. Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021 – Herpes.
- 国立感染症研究所. 性器ヘルペスとは.