
「マンジャロって週1回らしいけど、いつ打つのがベスト?」
「もし、うっかり打ち忘れたらどうしよう…」
マンジャロ治療を始めるにあたり、多くの方が投与のタイミングに疑問や不安を感じています。
ご安心ください。この記事を読めば、マンジャロの投与タイミングに関する全ての疑問が解決します。
この記事は、恵比寿でGLP-1受容体作動薬の処方経験が豊富な「モイストクリニック」の医師金谷正樹が、臨床データと医薬品添付文書に基づき、以下の点を徹底的に解説します。
- なぜ「週1回・いつでも良い」のかという医学的根拠
- 迷いがちな「曜日変更」と「打ち忘れ」の明確なルール
- 副作用を軽減するための、あなたに合ったベストタイミング
この記事を読み終える頃には、自信を持って自己注射を継続できるようになっているはずです。
目次
- 結論:マンジャロは週1回、いつでもOK!その医学的根拠とは
- 最重要|曜日変更と打ち忘れの「72時間ルール」
- 【生活別】あなたに合うベストな投与タイミング3選
- マンジャロと食事の関係|吐き気を抑える具体的コツ
- 【図解】注射部位・正しい打ち方・保管方法の全て
- マンジャロよくある質問(FAQ)|お酒・他剤との併用は?
結論:マンジャロは週1回、いつでもOK!その医学的根拠とは
マンジャロ(有効成分:チルゼパチド)は、週に1回、ご自身のライフスタイルに合わせてお好きな曜日・時間に投与できます。食前・食後といった食事との関連もありません。
【なぜいつでも良いの?】
その理由は、マンジャロの「血中半減期」が約5日と非常に長いためです。一度注射すると、薬の成分が約5日間かけてゆっくりと体内で作用し続けるため、一日のうちの細かい投与時間は効果に大きく影響しません。
とはいえ、最も大切なのは「継続すること」です。毎週の習慣として定着するよう、特定の曜日・時間を決め、スマートフォンのカレンダー機能などでリマインド設定をすることをおすすめします。
最重要|曜日変更と打ち忘れの「72時間ルール」
「急な予定でいつもの曜日に打てない」「うっかり忘れてしまった」という場合も、「72時間(3日間)」という数字を覚えておけば、慌てず正しく対処できます。
ケース | ルール | 具体例(毎週日曜の朝に投与している場合) |
---|---|---|
曜日変更 | 前回投与から72時間(3日)以上空いていれば、いつでも変更可能。 | 日曜の朝に打った後、次の投与は水曜の朝以降ならいつでもOK。(例:木曜の夜に変更し、以降は毎週木曜に) |
打ち忘れ | 次回投与予定日まで72時間(3日)以上ある場合 → 気づいた時点ですぐに投与。 | 火曜の夜に打ち忘れに気づいた。次回の日曜まで3日以上あるので、すぐに投与。次回は通常通り日曜の朝でOK。 |
打ち忘れ | 次回投与予定日まで72時間(3日)未満の場合 → その回はスキップし、次の予定日に投与。(2回分は打たない) | 金曜の夜に打ち忘れに気づいた。次回の日曜まで3日未満なので、今回はスキップし、次の日曜の朝に1回分を投与。 |
【ルールの根拠】
この72時間ルールは、薬の血中濃度を安全な範囲で一定に保ち、効果を維持するための重要な目安です。海外の添付文書(マンジャロUSPI)では「96時間(4日)」という記載もありますが、国内の体重管理目的の処方では、より安全性を重視した「72時間ルール」を基準にご案内しています。
【生活別】あなたに合うベストな投与タイミング3選
効果は同じですが、副作用の感じ方や生活リズムに合わせて最適なタイミングを見つけましょう。
タイミング | こんな人におすすめ | メリット | デメリット・注意点 |
---|---|---|---|
就寝前 | 朝が多忙な方、軽度の吐き気をやり過ごしたい方 | 軽度の胃腸症状のピークを睡眠中にやり過ごせる | 就寝中の体調変化に気づきにくい可能性がある |
週末の朝 | 治療開始初期(4〜8週)で様子を見たい方 | 日中の体調変化を自分で観察・管理しやすい | 週末に会食やイベントが多いと、症状が気になる可能性がある |
運動しない日 | 定期的にトレーニング習慣がある方 | 注射部位の違和感や痛みが運動の妨げにならない | 運動日が不規則な場合は、投与日も不規則になりがち |
ご自身の生活リズムで最も続けやすいタイミングを選ぶのが正解です。ご不安な方は、当院のカウンセリングで一緒に最適なプランを考えましょう。
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マンジャロと食事の関係|吐き気を抑える具体的コツ
マンジャロは食事と無関係に投与できますが、特に増量期には胃腸症状(吐き気、胃もたれ等)が出ることがあります。以下の工夫で症状を和らげることができます。
- 基本の対策
- 少量頻回の食事: 1回の食事量を減らし、回数を増やす。
- 水分補給: こまめに水分を摂る。
- ゆっくり食べる: 満腹感を感じやすくなるため、早食いを避ける。
- 食事メニューの工夫
- 控えるべきもの(例): 天ぷら、カツ、豚骨ラーメン、生クリームなどの高脂肪食、唐辛子や香辛料の多い刺激物。
- おすすめの食事(例): 鶏ささみ、豆腐、白身魚、おかゆ、野菜スープなど消化の良いもの。
- 増量期の心構え
- 症状は体が薬に慣れる過程で出やすいものです。無理せず、症状が辛い場合は医師に相談してください。用量の調整も可能です。
注射部位・正しい打ち方・保管方法の全て
- 注射部位: ①腹部(おへその周り5cmを除く)、②大腿(太ももの前側)、③上腕(二の腕の外側)のいずれかの皮下。
- ローテーションの徹底: 必ず毎回注射部位を変えましょう。同じ場所に打ち続けると皮膚が硬くなり(硬結)、薬の吸収が悪くなる原因になります。前回打った場所から2〜3cmは離すのがコツです。
- 保管方法:
- 基本: 2〜8℃で冷蔵保管(凍結は絶対に不可)。
- 持ち運び時: 未開封のものであれば、30℃以下の室温で最長21日間保管可能です。ただし、一度室温に出したものは再冷蔵できません。
- 針・容器の廃棄: 使用済みの注射器は、お住まいの自治体のルールに従って正しく廃棄してください。不明な場合は、処方元のクリニックにご相談ください。
マンジャロよくある質問(FAQ)
Q. 朝と夜で効果は変わりますか?
A. 変わりません。マンジャロの半減期は約5日で、血中濃度が安定するまで約4週間かかります。そのため、投与時刻による効果の差は臨床的に無視できるレベルです。続けやすい時間をお選びください。
Q. ピル(経口避妊薬)を飲んでいます。注意点は?
A. マンジャロの胃内容物排出遅延作用により、特に治療開始時と各増量後4週間は、経口避妊薬の吸収が遅れ、効果が減弱する可能性があります。この期間はコンドームなどのバリア法や、非経口法の併用をご検討ください。
Q. お酒(アルコール)は飲んでもいいですか?
A. 適量であれば問題ありませんが、注意が必要です。アルコールは食欲を増進させ、高カロリーなため、体重管理の効果を妨げる可能性があります。また、マンジャロの副作用である胃腸症状を悪化させることもあるため、飲み過ぎは禁物です。
Q. 他の糖尿病薬やサプリメントとの併用は?
A. 必ず医師にご相談ください。特に他の血糖降下薬と併用すると、低血糖のリスクが高まることがあります。市販のサプリメントであっても、予期せぬ相互作用の可能性があるため、服用中のものは全て医師にお伝えください。
Q. 効果はいつから実感できますか?
A. 個人差がありますが、多くの方は投与開始から1〜2ヶ月で食欲の変化や体重の減少を感じ始めます。焦らず、医師の指示に従って適切な用量で治療を続けることが重要です。
Q. マンジャロとオゼンピック(セマグルチド)の違いは何ですか?
A. どちらも週1回投与のGLP-1受容体作動薬ですが、マンジャロはGLP-1に加えてGIPというもう一つのホルモンにも作用する世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬です。この違いにより、血糖降下作用および体重減少効果において、より高い効果が期待されています。どちらが適しているかは医師が判断しますので、ご相談ください。
モイストクリニック(恵比寿)のご案内
マンジャロは、専門的な知識を持つ医師の指導のもとで正しく使用することが不可欠です。
モイストクリニック(恵比寿)では、患者様一人ひとりのライフスタイルや健康状態に合わせた丁寧なカウンセリングを行い、最適な治療プランをご提案します。
- アクセス: 恵比寿駅(渋谷区)から徒歩2分
- 診療形態: 完全予約制/オンライン初診にも対応
- ご予約: まずは「マンジャロ初回カウンセリング」をご予約ください。治療への不安や疑問に、医師が直接お答えします。
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症状に心当たりのある方や不安がある方も、ぜひ一度ご相談ください。
モイストクリニックは、あなたの健康と安心のために、丁寧にサポートいたします。
🔖 監修者情報

監修:泌尿器科医 王野(モイストクリニック)
国立信州大学医学部医学科を卒業後、川崎市立井田病院にて初期研修を修了。都内大学病院の泌尿器科に入局し、性感染症分野で専門性を深める。
日本性感染症学会、日本感染症学会、日本性機能学会などに所属し、現在は薬剤耐性淋菌に対する新規抗生剤の研究に携わりながら、性感染症および泌尿器科疾患の診療にあたっている。
🖊️ この記事の執筆者

執筆:泌尿器科医 宮田(モイストクリニック)
国立信州大学医学部医学科を卒業後、川崎市立井田病院にて初期研修を修了。都内大学病院の泌尿器科に入局し、性感染症分野で専門性を深める。
日本性感染症学会、日本感染症学会、日本性機能学会などに所属し、現在は薬剤耐性淋菌に対する新規抗生剤の研究に携わりながら、性感染症および泌尿器科疾患の診療にあたっている。
※本記事は治療効果を保証するものではなく、あくまで一般的な情報提供を目的としています。実際の診断・治療は、医師の診察に基づき個別に行われます。
※治療中に激しい腹痛や嘔吐、強いアレルギー症状などが見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
参考文献
- マンジャロ皮下注 添付文書(イーライリリー・アンド・カンパニー)
- 医薬品インタビューフォーム(PMDA)
- Mounjaro® (tirzepatide) injection USPI