男性とセックスをする男性のための
HIV PrEPガイド
「終わったあとに毎回 “昨日の、大丈夫だったかな…” と検索してしまう」
その不安は、あなただけではありません。
モイストクリニックでは、MSMの方のライフスタイルに寄り添い、「HIVの不安が頭にない生活」を手に入れるためのPrEP(予防薬)診療を行っています。
※「自分のことかも」と思ったら、まずは話を聞くだけでもOKです。
01. MSMの「あるある不安」とリスクの現実
「自分は気をつけているつもり」でも、ふとした瞬間に不安がよぎることはありませんか?
多くのMSMの方が、以下のようなシチュエーションで悩んでいます。
- 相手にHIVステータスを聞きづらい、または聞けないままセックスしてしまう
- アナルセックスで、コンドームが外れた・破れたことが何度かある
- 「最初は付けるけど、途中で外してしまう」ことがある
- 過去1年で、梅毒・淋病・クラミジアなどの性病にかかったことがある
- アプリやSNSでの出会いが多く、パートナーの数も少なくない
- セックスの後、「あれは大丈夫だったかな…」とHIVについて検索してしまう
こうした不安が重なっているなら、
あなたはPrEPを検討してよい段階にいます。
・アナルセックスは、膣性交よりHIVがうつりやすい
・梅毒や淋病などの性病があると、HIV感染リスクが数倍に跳ね上がる
・相手の治療状況やウイルス量は、見た目では分からない
これらの理由から、「コンドーム」と「相手への信頼」だけでは、リスクをゼロにするのが難しいのが現実です。
「もう一枚のセーフティネット」が必要です。
02. MSMにとってのPrEPの意味(お守り以上の価値)
PrEPはただウイルスを防ぐだけでなく、「セックス後の不安な時間」をなくすためのツールでもあります。
行為のたびにネット検索を繰り返す不安な日々
土台としての安心感があり、日常生活に余裕が生まれる
何かひとつに頼るのではなく、守りを重ねるイメージです。
火事になってからの「火消し」。
72時間以内の緊急対応で、焦りや精神的負担が大きい。
燃えにくい素材にする「防火」。
普段から準備しておくため、もしもの時も慌てなくて済む。
※「PEPを何度も使ったことがある」という方は、PrEPに切り替えた方が、費用面でも精神面でも負担が軽くなるケースが多いです。
03. 飲み方の選択(毎日 vs オンデマンド)
MSMの場合、2通りの飲み方が選べます。
どちらもHIV予防効果は高いですが、「失敗のしにくさ(確実性)」の観点から、当院では基本的にデイリーPrEPを推奨しています。
デイリーPrEP(毎日1錠)
当院推奨
1日1回、決まった時間に飲み続ける最もスタンダードな方法です。
体内の薬物濃度が常に一定に保たれるため、「急な予定」や「飲み忘れ(1回程度)」があっても予防効果が維持されやすいのが最大の特徴です。
- セックスの頻度が高い(週2回以上など)
- 「いつそういう雰囲気になるか」予定が読めない
- アプリでの出会いが多く、突発的な行為がある
- 計算するのが面倒で、毎日飲む習慣にする方が楽
オンデマンドPrEP(2-1-1法)
セックスの前後だけピンポイントで飲む方法です(イベントベース)。
飲む薬の総量を減らせますが、飲むタイミングの管理が非常にシビアです。
1. 行為の2〜24時間前に「2錠」
2. その24時間後に「1錠」
3. さらに24時間後に「1錠」
※飲み忘れたり、急に予定が変わって飲めなかったりすると、予防に失敗するリスクがあります。
- セックスの頻度が低い(週1回以下など)
- 週末だけなど、予定が完全に決まっている
- スケジュール管理が得意で、飲み忘れを絶対にしない自信がある
オンデマンドは魅力的ですが、「急な誘いに対応できない」「飲み方を間違える」という相談も少なくありません。
当院で採用しているお薬「Tafero EM」は、最新世代の成分(デシコビのジェネリック)を使用しており、従来の薬に比べて腎臓や骨への負担が非常に少なくなっています。
「副作用が心配だから飲む回数を減らしたい」という方でも、安心して毎日服用いただけるお薬ですので、確実性をとってデイリーPrEPをおすすめしています。
04. MSMだからこそ大事な「検査セット」
PrEPを始める上で、これだけは絶対に覚えておいてください。
梅毒・淋菌・クラミジア・B型肝炎などは防げません。
PrEPでHIVの心配が減っても、コンドームなしの性行為が増えれば、
これらの性病リスクは逆に高まってしまいます。
当院での検査について
安全にお薬を出すために、最低限これだけは確認します。
必須ではありませんが、MSMの方は感染リスクが高いため、
ご自身の健康のために検査することを強くおすすめします。
PrEP継続中は、3ヶ月ごとの定期検査を推奨しています。
無症状の性病を早期に見つけることで、パートナーへうつすことも防げます。
もし性病検査を受けるなら、一般的な病院の「尿検査」だけでは不十分なことがあります。
MSMの性行為では、性病は「のど」や「おしり(肛門)」にも感染するからです。
🏥
尿道 〇
のど ×
肛門 ×
🏥✨
尿道 〇
のど 〇
肛門 〇
性病が見つかっても、その場で治療
万が一、推奨検査で性病が見つかった場合も、別の病院へ行く必要はありません。その場で薬を処方し、即日治療できます。
05. 当院でのPrEP開始フローと「非対面受取」
プライバシーを守りながら、スムーズに開始できる環境を整えています。
「PrEPの相談」とお伝えいただくだけで大丈夫です。
直近の血液検査データ(HIV・B肝・腎機能)をお持ちの場合は、オンライン診療での対応も可能です。来院せずにスムーズに処方へ進めます。
受け取り方法は、窓口での手渡しのほか、プライバシーに配慮した独自のシステムもご利用いただけます。
「誰にも会わずに受け取りたい」「仕事が遅くて営業時間に行けない」という方のために、専用の非対面受取システムを導入しています。
スマホ一つで、早朝でも深夜でも、ご都合の良いタイミングでお薬を受け取れます。
ライフスタイルの変化に合わせて、「そろそろ止めてもいいか?」などの相談もこのタイミングで行います。
06. MSMの方からよくある質問
家族や職場にバレずにPrEPを使えますか?
はい、可能です。
自費診療(保険証を使わない診療)を選べば、医療費通知などがご自宅や職場に届くことはありません。
また、当院の「24時間非対面受取」を利用すれば、誰かと顔を合わせるリスクも最小限に抑えられます。
彼氏(パートナー)には言った方がいいですか?
どちらでも構いません。ご自身の判断にお任せしています。
「PrEPを使う=相手を信用していない」ということではありません。ご自身を守ることは、結果的にパートナーを守ることにも繋がります。
もし説明に困る場合は、お二人で来院いただき、医師からU=Uや予防の知識をお話しすることも可能です。
オンデマンドとデイリー、結局どちらが良いですか?
当院では「デイリー(毎日服用)」を推奨しています。
オンデマンドは飲み忘れやタイミングの計算ミスが起きやすく、予防に失敗するリスクがあるためです。
当院のPrEP薬(Tafero EM)は副作用も少ないため、毎日飲んで「常に安心な状態」を作っておくのが最も確実です。
PrEPを始めたら、もうPEP(事後予防)は不要ですか?
基本的には、PrEPを正しく続けていればPEPを使う場面はほぼなくなります。
ただし、「飲み忘れが数日続いた状態でリスク行為があった」場合などは、念のためPEPを検討することもあります。
何かあった時は自己判断せず、すぐにLINE等でご相談ください。
一人で抱え込まず、
まずは“話すところ”から
「ゲイだって言わないといけないのかな…」
そんな不安を感じている方も、どうかご安心ください。
私たちは、あなたの性のあり方を尊重し、プライバシーを厳守します。
今の生活パターン、不安の強さ、予算などを一緒に整理して、
「PrEPを始めるべきか」「まずは検査だけでいいか」を一緒に考えましょう。
誰にも会わずに薬を受け取れる仕組みも用意して、あなたをお待ちしています。
