クラミジア検査はいつから?|初回検査の時期・方法・費用

監修:金谷正樹 医師|医学確認日:2026年9月16日

「性行為の翌日でも検査できる?」「症状がないなら、いつまで待てばいい?」。クラミジア検査では、「検査を受けられること」と「その日の陰性結果で感染を十分に否定できること」を分けて考えます。

症状がなく初めて調べる場合は、最後に感染の心当たりがある行為をした日から約2週間後が検査時期の目安です。排尿痛・おりものの変化などがある方や、パートナーの陽性が分かった方は、2週間を待たずに受診してください。

早く受けた検査が陰性でも、時期をあけた再検査が必要になることがあります。「2週間たてば必ず分かる」という意味ではありません。検査する部位や採取方法も、結果の解釈に関わります。[1][2]

強い痛みがある方へ

強い下腹部痛や発熱、陰嚢の痛み・腫れがある場合は、検査結果や予定日を待たず対面で診察を受けてください。突然の激しい精巣の痛みは、クラミジア以外の緊急疾患も考えられるため、直ちに救急受診が必要です。

治療を終えた方は、クラミジア治療後の再検査・陰性確認へ。ここでは、まだ治療を始めていない方の検査を説明します。

クラミジア検査は、翌日や1週間後でも受けられますか?

感染機会から日が浅くても、診察や検査が必要なことはあります。ただし、翌日や数日後の陰性で、その行為による感染を否定することはできません。

感染してすぐは、採った検体に含まれる菌の量が少なく、検査で見つからないことがあります。この検出しにくい期間を「ウインドウ期」といいます。感度の高い検査でも、検査を受ける時期の影響はなくなりません。

現在の状況 検査・受診の考え方
症状がなく、感染機会の翌日〜数日後 その行為の直後の陰性は判断材料として限界があります。受診時に日付を伝え、初回検査や再検査の予定を決めます
症状がなく、感染機会から約1週間 陽性になる場合もありますが、陰性でも早すぎる可能性が残ります。最終接触から約2週間の時点で再検査が必要か相談します
症状がなく、感染機会から約2週間以降 初回検査を受ける目安です。接触した部位に合った検査を選びます
排尿痛・分泌物・おりものの変化などがある 日数を待たず受診します。クラミジア以外の原因も含めて診察を受けます
パートナーが陽性だった 無症状でも早めに受診します。接触時期と検査結果を伝え、検査・必要な治療を相談します

英国の公的医療機関では無症状の方に約2週間後の検査を案内し、BASHHの2026年ガイドラインは初診時の検査と、直近2週間以内の感染機会が心配な場合には、その機会から2週間後の再検査を示しています。受診そのものを2週間後まで待つ必要はありません。[1][2]

例えば9月1日の行為が心配で9月4日の検査が陰性だった場合、再検査を考える目安は、その検査日から2週間後ではなく、行為から約2週間後の9月15日ごろです。途中で別の感染機会があれば、その日付も伝えます。

症状が出るまでの期間と、検査できる時期は同じですか?

同じではありません。「潜伏期間」は感染から症状が出るまでの時間です。一方、検査で調べるのは検体中の菌の成分です。クラミジアは症状が出ないまま経過することもあるため、「症状が出るまで待つ」「症状がないから検査は不要」とは判断できません。[2][3]

PCR・TMAとは、どのような検査ですか?

PCR法やTMA法は、クラミジアの遺伝子を増やして検出する核酸増幅検査(NAAT)の一種です。現在の感染を調べる際に用いられます。

PCRは主にDNA、TMAはRNAを対象とする方式で、いずれも少量の遺伝子を検出しやすくする仕組みです。名前が違っても、「いつ」「どの部位から」「どう採ったか」が大切な点は共通します。[2][4]

「TMAなら翌日でも確実」「PCRなら偽陰性がない」とはいえません。検査法の名称だけで一律に精度の優劣を決めることもできず、使用する試薬や検体、採取条件によって変わります。当院での具体的な検査方法は、調べる部位や通常・即日の区分に応じてご案内します。

血液で抗体を調べる検査は、現在の性器・のどの感染を調べる検体検査と役割が異なります。初回の感染診断では、通常、尿やぬぐい液などを用います。[3][4]

尿・おりもの・のど、どこを検査すればよいですか?

感染の可能性がある部位ごとに検査を選びます。性器の検査だけでは、のどや肛門・直腸の感染までは分かりません。

表は横にスクロールできます

調べる部位 当院で用いる検体 受診時に伝えること
男性の性器・尿道 尿 排尿時の痛み、分泌物、最後に排尿した時刻
女性の性器 おりもの・ぬぐい液 おりものの変化、不正出血、月経や妊娠の可能性
のど(咽頭) のどのぬぐい液 口を使った性行為の有無、のどの症状
肛門・直腸 肛門のぬぐい液 肛門への接触、痛み・出血・分泌物

口を使った性行為では、のどが検査対象になることがあります。相手からオーラルセックスを受けた場合は、ご自身の性器も検査対象になり得ます。「オーラルをした」という言い方だけでは部位が曖昧になるため、口・性器・肛門のどこが接触したかを伝えると検査を選びやすくなります。

全員に全ての部位の検査が必要という意味ではありません。症状、行為、パートナーの感染部位を踏まえて選びます。淋菌など、似た症状を起こす感染症を一緒に調べる場合もあります。[3][4]

カレンダーを見ながら検査の受診予定を相談する人

検査前に、排尿や生理・服薬で気をつけることは?

尿検査では、通常、出始めの尿を採ります。健康診断で採る中間の尿とは採り方が異なるため、渡された容器と説明に従ってください。直前に排尿した場合は、その時刻を受付・診察時に伝えます。必要な排尿間隔は検査法によって異なるので、無理に長時間我慢するのではなく、予約時の案内を確認しましょう。[4][5]

生理中の検査は、採取方法や出血量に応じて判断します。自己判断で受診を取りやめず、事前に連絡してください。のどの採取前の飲食やうがいについても、施設の指示に従います。

抗菌薬を服用している、最近飲んだ、Doxy-PEPを使ったという方は、薬の名前・飲んだ日・量を伝えてください。結果の解釈や検査日を考える材料になります。検査のために処方薬を自己判断で中断したり、残りの薬を先に飲んだりしないでください。[2]

受診時には「最後の感染機会」「症状が出た日」「接触部位」「直近の薬」をメモしておくと、説明しやすくなります。以前の検査があれば結果票もお持ちください。

陰性なら安心ですか? 偽陰性になることはありますか?

陰性は、そのとき採った検体からクラミジアが検出されなかったという結果です。検査時期・部位・採取条件によっては、感染していても陰性になることがあります。

まず、行為から検査までの日数が十分だったか、心配な部位を検査したかを振り返ります。性器だけが陰性でも、のどを調べたことにはなりません。また、検査後の新しい行為による感染は、前の検査では分かりません。

適切な時期と部位で検査して陰性でも、排尿痛やおりものの変化が続く場合は再診してください。淋菌など別の感染症や、感染症以外の炎症が原因のこともあります。「クラミジア陰性だから何の病気もない」とは限りません。

「女性の偽陰性率は何%?」という疑問にも、全員に共通の数字では答えられません。検査法や検体が異なる研究の数字を、そのまま自分の結果の確かさに当てはめないことが大切です。

陽性だったら、すぐ治療が必要ですか?

陽性の場合は、症状がなくても医師の診察を受け、治療を進めます。症状が軽いことは、感染が自然に解消した証拠にはなりません。感染部位や妊娠の可能性などに応じて薬を選びます。[3]

パートナーにも受診を勧めます。結果だけから「いつ・誰から感染したか」は通常特定できないため、感染源を決めつけるのではなく、検査と必要な治療につなげましょう。薬は分け合わず、それぞれ診察を受けてください。[2][3]

クラミジアの治療薬・飲み方・服薬後の注意

当院のクラミジア検査は、費用と結果日数がどれくらいですか?

当院の性感染症検査は自由診療です。下記は税込・診察料込みの検査料金です。陽性時の治療費や、追加する検査の費用は別途かかります。

表は横にスクロールできます

検査 調べる範囲 料金
クラミジア単体 性器・のど・肛門のうち1部位 4,500円
淋菌・クラミジアセット(性器) 性器の2つの感染症 6,500円
淋菌・クラミジアセット(のど) のどの2つの感染症 6,500円
即日検査オプション 対応する検査1項目につき追加 +4,000円

4,500円は1部位の料金です。性器・のど・肛門をまとめた料金ではありません。性器のセットと、のどのセットも別です。

通常の結果日数は2日が目安です。検査処理日は月〜土曜日で、検体の状態などにより1日程度前後する場合があります。即日検査は受付時刻や検体の条件などによって当日中に報告できない場合があるため、希望される方は予約時に対応を確認してください。「当日に検査を受けること」と「当日中に結果が出ること」は別です。

郵送検査を希望される場合は、対象項目や配送条件をご確認ください。症状が強い方は、キットの到着や返送を待つより対面の診察が適する場合があります。

治療後の検査も、行為から2週間で考えればよいですか?

治療後は基準日と目的が変わります。初回検査は「最後の感染機会」、陰性確認は「薬を飲み終えた日」を基準にします。治療直後は死んだ菌の成分が残って陽性になる場合もあるため、初回検査と同じ日程では判断しません。

治療後の陰性確認と、その後の再感染を調べる検査については、クラミジアの再検査はいつ? 陰性確認と再陽性の考え方で詳しく説明しています。

監修医師

金谷正樹 医師

金谷正樹 医師

国際医療福祉大学病院、東京医科歯科大学病院(現 東京科学大学病院)などで研鑽を積み、モイストクリニックで性感染症を中心に診療。日本性感染症学会の会員として活動しています。

参考資料

  1. Oxford University Hospitals:検査を受けるまでの期間(2023年更新)
  2. BASHH:クラミジア診療ガイドライン2026
  3. 厚生労働省:性器クラミジア感染症
  4. CDC:Chlamydial Infections — STI Treatment Guidelines
  5. 名古屋市守山区:HIV・梅毒・性器クラミジア検査のご案内

資料確認日:2026年9月16日。海外資料の検査・診療方針と当院の提供条件は区別して記載しています。

BASHH 2026は、主に英国の性感染症診療を受ける16歳以上を対象とした指針です。